どうも、たくろーです。

札幌に移住して3年ほどが経ちましたので、そろそろ北海道の方言にも慣れてきました。

今回は北海道や東北・関東の一部で使われる方言の「したっけ」の意味や用例、別表現などを解説していきます。

札幌に移住する際の予習などにご活用ください。

(※当記事には、北海道出身である私の妻の監修が入っています)

北海道弁「したっけ」とは

「したっけ」とは、北海道では主に「別れの挨拶」として用いられる方言です。そのほかに「接続詞」としても使われることがあり、用法の幅が広い言葉だと言えるでしょう。

「したっけ」の別表現

「したっけ」の別表現として、「したら」が用いられることがあります。

これらは同じ意味合いになりますので、文脈や使う人の癖によって「したっけ」と「したら」が用いられることは覚えておきましょう。

「したっけ」の語源

「したっけ」は元々東北のあたりで使われていた言葉だと言われており、東北から北海道に移住した方によって伝来した言葉だとされています。

その地方ごとに「別れの言葉」と「接続詞」の用いられ方の比率は変わるようですが、根本的にはどの地方でも同じような意味合いで使われる言葉です。

「したっけ」の用法

「したっけ」とは?北海道弁を札幌移住民が解説してみる

「したっけ」には「別れの挨拶」として単体で使われる場合と、「接続詞」として使われる場合の2パターンの用法があります。

別れの挨拶として使われる場合

「したっけ」を単体で使った場合は、別れの挨拶になります。例えば以下のように用いられます。

  • したっけね(訳:じゃあね)
  • したっけー(訳:バイバイ)

接続詞として用いられる場合

「したっけ」を接続詞として用いることで、「そうしたら」「それなら」といった、意味合いになります。

例えば以下のような用法ですね。

  • したっけ、こうすりゃいいべ?(訳:それなら、こうすればいいのでは?)
  • したっけ、こんなことになってさー(訳:そしたらこんなことになってしまって・・・)

「したっけ」を用いた例文

「なまら」とは?北海道の方言を札幌移住民が解説してみる

ここでは北海道でよく用いられる「したっけ」の例文をご紹介しておきます。

「したっけ」単体で別れの挨拶として使う場合の例文

北海道でもっともよく用いられるのは、別れの挨拶として使う表現です。

会話例

※帰り道、別の駅で降りる友達同士で

女の子A「したっけー」
女の子B「したらね〜」

「したっけ」+「提案表現」の例文

提案表現の前に「したっけ(したら)」をつけることで「それならば〜」といった意味合いで用いられます。

会話例

※明日のデートをどうするか相談中のカップル

男の子「明日は雨っぽいなー」
女の子「したっけ、明日は水族館にしようよ」
男の子「したらイルカ見たいべ」

「したっけ」+「過去形」の例文

過去形の動詞などの前に「したっけ」をつけることで「そしたら、こうなった」と接続する言葉として用いられます。

会話例

「昨日ひさびさに髪の毛切ったんよ。したっけ、ドライヤーの時間なんま短くなったさ」

「したっけ」の間違った使い方

もちろん方言ですので100%の正解はありませんが、現実的に「これはおかしい」と現地民から言われてしまいそうな「したっけ」の使い方を解説しておきます。

「〜〜したっけ?」は違う言葉である

標準語では「私、〜〜したっけ?」と用いられますが、これとは全く違う言葉です。

北海道で「昨日連絡したっけ?」などと使うとワケが分からなくなりますので、できるだけ標準語的な使い方は避けると良いでしょう。

まとめ

「したっけ」は、主に「別れの挨拶」や「接続詞」として使われる方言です。

老若男女問わず、北海道ではごく一般的に使われる表現ですので、札幌移住の際にはぜひ上手に使えるようになっておきましょう。

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