WordPressでサイト運営を始めるときに、一度は必ず何かしらの設定を考えるであろうパーマリンク。

ここで「日付と投稿」や「月と投稿名」を選べるようになっているのは、もはやワードプレス側が仕組んだ初心者に対する罠としか言いようがありません。(※個人の見解です)

  • 最新記事に移動させるために記事の公開日を変えたらパーマリンクの日付ごと変わる
  • パーマリンクを見たら公開日がわかっちゃうので、古い記事が一目でバレる
  • 無駄に階層が深くなる

こんな感じで、僕自身「日付」をパーマリンクに入れていてだいぶ後悔しました。面倒なことにならないよう、おすすめのパーマリンク設定をシェアします。

※現在はすでにパーマリンク設定を変更しています。その手順も下記の記事で解説していますので、あわせてご覧下さい。

パーマリンク変更時に一括で301リダイレクト処理する方法

パーマリンクとは、ページごとのURLのこと

パーマリンク(Permalink)とは、各ウェブページの個別のURLのこと。

例えば上の画像の記事であれば、「https://kojin.blog/2020/06/19/sapporo_iju/」というパーマリンクが割り振られています。(察して下さい)

WordPressの「設定→パーマリンク設定」から、このパーマリンクの割り振り方を変更できます。しかし記事ごとには(基本的に)変更できませんし、途中でパーマリンク設定を変えると今までに作成したページのURLも全て入れ替わってしまいます

これ、とても重要です。WordPressでサイト運営を始める初心者がまず学ぶべきは、テーマの入れ方でもおすすめプラグインでもなく、パーマリンク設定です。とにかく声を大にして言いたい。

「日付と投稿名」「月と投稿名」は、日記を書くブログ以外ではぜったいに選ぶべきではない、と。

理想のパーマリンクは、シンプルでわかりやすいもの

サイトの URL 構造はできる限りシンプルにします。論理的かつ人間が理解できる方法で(可能な場合は ID ではなく意味のある単語を使用して)URL を構成できるよう、コンテンツを分類します。たとえば、航空機(aviation)に関する情報を探している場合、http://en.wikipedia.org/wiki/Aviation のような URL であれば、見ただけで必要な情報であるかどうかを判断できます。http://www.example.com/index.php?id_sezione=360&sid=3a5ebc944f41daa6f849f730f1 のような URL 自体は、ユーザーの関心を引くことはほとんどありません。
googleより引用

上記の通り、googleが好きなURL構造は、「シンプルかつ人間が見てわかりやすいもの」とされています。

つまり特段こだわりがなければ、「https://トップレベルドメイン/【記事内容を現わす英数字】」といった構造がもっとも望ましいと言えます。ちなみにサイト運営上も、そのようなシンプルな構造にしておけば後悔しないはずです。

わかりやすい方が良いなら、日本語のパーマリングがSEOに有利?

6月30日に開催されたヒンディー語版のウェブマスター向けオフィスアワーで、GoogleのSyed Malik Mairaj氏は、その国の言語でURLを付けることを推奨しました。
ただしそれはユーザー体験の観点からです。
Googleの評価が高まりランキングが上がるということではありません。
海外SEOブログより引用

上の引用文を要約すると、「現地の言葉にした方が見やすくて良いから推奨するけれど、ページ評価には関係ない」ということです。つまり、SEOには関係ないと公式に否定されています。

https://kojin.blog/パーマリンク/

こんなURLがあったら、「あ、パーマリンクについての記事なんだな」と一目でわかります。しかし例えばSNSで記事を宣伝するとき、日本語URLをコピペすると文字化けして超長いURLになって不利です。かえって怪しげな見た目になりますので、特別な狙いが無い限りは避けた方が無難では?と思います。

パーマリンクは、後から変更せずに運用すべきもの

「Permanent(恒久的)」が語源になっているとも言われる通り、パーマリンクとは一度付ければ基本的には恒久的に変更せずに運用すべきものです。

サイトを運営していれば、例えばTwitterなどのSNSで記事を宣伝したり、あるいは拡散されたりすることもあります。手動で内部リンクも貼りますし、外部サイトから引用などでリンクされることもあるでしょう。

もしもあとからパーマリンク設定を変更すると、それらが全て機能しなくなります。

あるいはSEO対策に勤しみ、ページ評価を上げて検索順位1位を取っている記事があったとしましょう。

そのページ評価はURLに対して付くものなので、パーマリンクを変更することで評価がなくなります。

とはいえ、検索エンジンの評価に関しては301リダイレクトで引継ぐことはできますので、さしたる問題ではないかもしれません。しかしそれ以外の影響はあまりに大きい。

もしも数年単位で運営しているサイトなら、数100件ある記事を全て見て周り、内部リンクをチェックする手間が出てくるでしょう。さらに、リダイレクト設定をしておけば従来のURLで繋がりはするものの、被リンクされている先でブログカードが正常に表示されなくなる場合もあります。絶対にやりたくないですよね。

パーマリンクに日付が入っているデメリット

パーマリンクに日付が入っているデメリット

パーマリンクに「日付」が含まれていると運営上さまざまなデメリットを被ることになり、「変更しようか、いやしかし…」と毎晩眠れないほど悩むことになります。ちなみに僕は毎日快眠ですが、そんな噂もあるということです。

運営上、大きく分けて「記事の信頼性の問題」「SEO的な問題」「投稿日変更の問題」の3点でデメリットを感じることになるでしょう。はい、僕が現在進行形で感じていることです。

記事の信頼性の問題

あまりサイト運営に詳しくない方は、まったく気にしないかもしれません。しかし少しでも触った事のある人は、URLに日付が入っていると、「あ、これってこんな昔に書いた記事なんだ」と思ってしまいます。

例えばですよ。このサイトに「おすすめのゲーム」を比較する記事があったとします。

  • https://kojin.blog/2012/06/19/osusume-game
  • https://kojin.blog/osusume-game

上のURLヤバくないですか?2012年に書いたおすすめゲーム記事なんて読みたくないですよね?

たとえこの記事が毎月更新を続けて常に最新情報を保っている記事であったとしても、「え、2012年?え?」と違和感を抱かれてしまいます。無駄なリスクを取らない為にも、できれば後者のURLのようなシンプルな構造を取っておいた方がメリットがある、と言えるでしょう。

SEO的な問題

上でも紹介した通り、googleはシンプルなURL構造を好みます。これは自明のことで、日付を入れる事で構造が少々複雑になってしまい、デメリットになる可能性があります。

特に複数のパラメータを含む URL など、過度に複雑な URL は、サイト上の同じまたは同様のコンテンツを表す多数の URL を不必要に作成し、クロールの際に問題が生じることがあります。その結果、Googlebot で必要以上に帯域幅を消費したり、サイトのすべてのコンテンツをインデックスに登録できないことがあります。
googleより引用

もちろん日付が入る程度のディレクトリ構造で「過度に複雑なURL」にはなりませんが、シンプルであればあるほど良いというのは間違いありません。

ちなみに、クロールの際にgoogleのbotがURL内の日付を認識することで「あ、この記事古いからヤだな、評価下げよ」と判断することもある…と、都市伝説でまことしやかに囁かれていますが、これは上の動画でGoogleのMatt Cutts氏が否定しています。好みの問題であると。

というわけで、SEOに関してはどこまで影響があるかなんてわかりません。しかし、避けられるのであれば避けておきたいことは確かです。

投稿日変更の問題

記事をリライトしたときに、「この記事、投稿日を最新にして、新着記事に持って行きたいな」というシチュエーションが必ず出てくるはず。

残念ながらそのときにパーマリンクに日付を含める構造にしていると、「投稿日を変えるとURLが変わってしまうという」という最悪な事態が起こります。(一度やりました…)

幸いRedirectionというプラグインを入れていたことで自動的に301リダイレクトが設定されて事なきを得ましたが、いれていなければ記事のURLが変わることでページ評価が0になり、「頑張ってリライトしたのになぜか記事の検索順位が飛ぶ」という事態になっていたでしょう。

運営上では、これが一番大きな問題と言えるかもしれません。

WordPressでのパーマリンクの設定の仕方

これからサイト運営を始める方が僕のような轍を踏まぬよう、パーマリンクの設定の方法を解説しておきます。

まずはWordPressの「設定→パーマリンク設定」と進むと、上の画像のような画面になります。デフォルトでは「基本」にチェックが入っているハズですので、確認してみて下さい。(過去の自分が何故わざわざ日付と投稿名に変更したのか、その真相はもはや闇の中)

「基本」のURLであれば、「https://ドメイン/?p=12345」各記事がこんな感じのURLになり、数字の部分はランダムに割り振られることになります。

これでもシンプルで良いので、こだわりがなければ触らなくても良いのですが、少しでもシンプルにしてgoogleから好かれようと考えるなら、変更しても良いでしょう。

カスタム構造で「/%postname%/」にするのがオススメ

設定画面で、「基本」とか「数字ベース」とかであれば選ぶだけでOKですが、例えばもっとシンプルにしたいときは、「カスタム構造」にチェックを入れて設定することになります。

/%postname%/

とすると、各記事のURLは「https://ドメイン/【任意の文字列】/」という形に。googleが最も好むシンプルでわかりやすいものになります。このときに設定する任意の文字列の部分を、「スラッグ」と呼びます。このスラッグは、記事を作成するときに毎回手動で設定することになります。

/%post_id%/

とすると、自動で連番が振られて「https://ドメイン/1234」といった形に。数字の部分は自分では変更できない代わりに、毎回自動で付与されるので手間がありません。面倒な方はコレでも良いのですが、例えばサーチコンソールでページごとのクエリを見る際に「これなんのページだったっけ…」と混乱することになります。

自分が運営している他サイトでは、めんどくさくないという理由で/%post_id%/を採用する事が多いです。しかし一番のおすすめは、「/%postname%/」。毎回その記事だとわかる任意の文字列を設定していくことで、自分にも読者にもわかりやすいURLを作っていくことが理想だと言えます。

初心者は「/%category%/」は使わない方が良い

ひとつ注意点があります。パーマリンク構造として、「/%category%/」も使用できますが、初心者は避けた方が無難です。

https://ドメイン/%category%/%postname%/

こんな風になり、つまり「https://ドメイン/カテゴリ/スラッグ」という非常にわかりやすいURL構造に見えます。

が、サイト運営をしていくと、「この記事、やっぱりこっちのカテゴリの方が良いかな…」なんて思ってカテゴリを変更したり、カテゴリを増やしたり減らしたり、なんてことも起こり得ます。「初心者は」としましたが、もしも設計段階で綿密に決めていたとしても、サイト運営の方針変更などで十分に起こり得る話です。

そんなとき、パーマリンクにカテゴリを含む構造にしていると、その記事のカテゴリを変更することで記事のURLが変わってしまって大惨事に。特別な理由が無い限りは、あえてカテゴリで切る必要もないように思います。

パーマリンクに日付を入れるのだけはやめよう

この記事で言いたかったことは、「とにかくパーマリンクに日付と投稿日をいれると後悔するぞ」、ということでした。どうかお気を付けください。

自分も二度と同じ轍は踏むまいと、運営している他サイトでは/%post_id%/を採用しています。

そしてこのブログも、すでにパーマリンク設定を変更しています。その手順も下記の記事で解説していますので、あわせてご覧下さい。

パーマリンク変更時に一括で301リダイレクト処理する方法

では、よきサイト運営を。