先日の、やけに風のつよい雨の日。ついに僕のお気に入りの折り畳み傘が壊れました…。2日に1回は強風注意報なみの瞬間最大風速をマークする札幌。そこで暮らす僕は、つねに風と戦わねばなりません。
というわけで、次なる相棒(折り畳み傘)を探す必要がでてきました。せっかくなら風に強い折り畳み傘をゲットしたいと思い、徹底的に調査。どのような素材やギミックの傘を選ぶのがベストなのか調べたうえで、おすすめの商品候補をシェアします。
※ぼくはtotes titanにしました。もうこれで間違いないよ。
風に強い折り畳み傘を選ぶ、4つの基準
一口に折り畳み傘といっても、ただ頑丈なだけだと重かったり、「曲げ」には弱かったり。構造自体が風に対応できるようになっていないと、無理な力がかかって壊れてしまったり。
調査したところ、折り畳み傘の「風に対する強さ」を計るには、4つの基準を元に考えるのが良さそうだとわかりました。
- 骨の素材
- 骨の本数
- 傘の大きさ
- 耐風構造か否か
1.骨の素材│カーボンが最強
折り畳み傘につかわれる骨の素材は、だいたいこの5種類。
- グラスファイバー
- ポリカーボネイト
- カーボンファイバー
- アルミ
- スチール
この中で、強度が高く、取り回しがしやすく、かつ普及しているのは「カーボンファイバー」の素材のようです。
アルミは「曲げ」に弱く、強い風にあおられると曲がってしまうこともあるそう。スチールは超硬いですが、重くなって取り回しがしにくいのが難点。グラスファイバーは軽くて便利な反面、カーボンファイバーと比べると強度では劣るようです。ポリカーボネイトはカーボンファイバーを上回る強度を持つようですが、一般的な傘ではほとんど見つかりません。
一概には言えませんが、剛性などを加味した強度だけで言えば、概ねこのような順位のよう。
スチール>ポリカーボネイト>カーボンファイバー>グラスファイバー>アルミ
しかし手入れの簡易さやコスパ、軽さなど総合的なところを考えると、「カーボンファイバー」が最も良さそう。時点でグラスファイバーが使い易そうです。しかし今回調べたところ、「スーパーストロングアルミニウム」など特殊な素材の傘もあり、一概には言えないところ。
一般的には、「カーボンファイバー」や「グラスファイバー」の折り畳み傘が頑丈でコスパが良いとされます。
2.骨の本数│多いほど強い
あまり見たことがありませんが、多間傘(たかんがさ)と呼ばれる「骨の数の多い傘」が存在するようです。16本とか24本の骨を持つ傘で、強度が非常に高くなるのが特徴。たしかにイメージするだけで強そうです。
でも多くなるほど重くなるので、そのバランスも気にしたいところです。その点カーボンやグラスファイバーなら、軽さもあわせもってるので最強っぽいですね。
つまりカーボンファイバーかつ多間傘であれば、非常に風に強い折り畳み傘だと言えそうです。
3.傘の大きさ│大きすぎると風の影響が強い
当然ですが、傘が大きいほど風を受ける面積も広くなり、強い影響をうけることになります。必要最低限の大きさの傘を選ぶことが、風への強さを考えたときの対策になりそう。
一般的には、傘の大きさは「親骨の長さ」で表されます。通常の長傘は、女性用が60m、男性用が65cmほど。折り畳み傘になるとそこから5cmずつ小さくなり、女性用が55cm、男性用が60cm程度が標準。
一概には言えませんが、ごくノーマルな形の傘で、親骨60cmのものが直径100cm程度のようです。わかりにくいので、おすすめの折り畳み傘をシェアするときには直径をメモします。
大きいと風の影響を受けやすくなるとはいえ、小さすぎるのを選んで雨に濡れてしまえば本末転倒です。ここはひとつの目安程度に、「無駄に大きすぎるのは避ける」くらいが良いかなと思います。個人的には大きめが好きです。
4.耐風構造│これがあれば壊れない
また、いざ風でひっくり返ったとき(傘界では公式に「おちょこになる」と言うようです)に、問題なく元に戻せる作りになっているかどうかも基準の一つです。この機構を「耐風構造」と呼ぶようです
風に耐える頑丈さというよりも、元に戻せる構造の傘を選べば長持ちするということですね。しまう方向が通常の傘とは逆さになっている構造のものなど、面白い傘も見つかりました。
つまり、カーボンファイバーかつ多間傘かつ耐風構造の傘が最強
実際にそのような傘が見つかるかどうかはひとまず置いておいて。
- カーボンファイバー
- 多間傘
- 耐風構造
これらの要素を満たす折り畳み傘があれば、かなり風に強いと言えそうです。これを元にして、「風に強い折り畳み傘」を探していきたいと思います。
風に強いおすすめの折り畳み傘4選
上記の4つの基準をすべて満たすような、真に「風に強い」と言える折り畳み傘を探したところ……やはりなかなか見つかりません。欲張りすぎたようです。
しかし上にあげた、「素材」「骨の本数」「大きさ」「耐風構造」これらを基準に比較して、出来得る限り「風に強い折り畳み傘」と言えるものを探してきました。
ちなみに今回強風でぶっ壊れてしまった傘はコレです。
コスパも良いし、広げたとき大きいし、ボタンで開閉できてラクチンなので、なかなかお気に入りでした。作り的にはグラスファイバー製で強度もそれなりに高そうなのですが、「直径がかなり大きい」という点で風にあおられやすかったと言えそうです。(あと、良く見るとアルミも使われているみたいです)
普通に使う分には便利で良かったのですが、「風に強い」という一点で言えば、他の選択肢もありそう。
というわけで、「少なくともこの傘よりも風に強い折り畳み傘」という観点で選んでいきます。
totes titan(トーツ タイタン)
totesという傘メーカーの「titan」というシリーズの傘は、「風速31m/sの暴風をも耐えた」というテスト結果が公表されています。(totes社調べ)ちなみに札幌市の強風注意報は13m/s、暴風警報は20m/sの平均風速が目安で発令されるので、普通に考えて「台風にも余裕で耐えられる」ということです。これはまさに風に強い折り畳み傘の権化のような存在と言えます。
70と記載のあるものが親骨70cm程度の海外っぽいビッグサイズ。50が日本のレディスサイズです。ボタンでワンタッチで開閉できるのも良いですね。
ちなみに素材は特殊な「スーパーストロングアルミニウム」というもの。さっそく今回調べたことのイレギュラーにあたる傘が出現しましたが、結果的に風に強いのであれば問題ないでしょう。これで4,000円程度の価格なら、めちゃくちゃ安くないですか?
しかし並行輸入のものだけあり、「titan 70」は情報が少ないのだけが難点。でもこれを買いました。
ぜひこちらのレビュー記事もあわせてご覧下さい。
素材 | スーパーストロングアルミニウム製 |
骨 | 8本 |
傘の直径 | titan70 120cm titan50 90cm |
収納時のサイズ | titan70 32cm titan50 29cm |
耐風性能 | 31m/sまで公式テスト済 |
重さ | titan70 389g titan50 354g |
amazon価格 | titan70 4,298円 titan50 3,809円 |
※価格は調査時のもの。参考までにご覧下さい。
sens゜(センズ)
ちょっと変わった形の傘を販売しているメーカー「sens゜(センズ)」の商品。後ろ側が長くなっていて、たとえば背負っているリュックも濡れにくいという合理的な形が特徴です。センズの折り畳み傘は、商品により22m/s~27m/s程度の風に耐えられることをテスト結果として公表しています。(つまり札幌の暴風警報基準にも耐えられる)
さらに日傘としてもつかえるUVカット加工もしてあり、晴雨兼用。シリーズ名「オリジナル」、「マニュアル」など大きさの違いでバリエーションもあって、好みに合わせて選べるのも良い。それぞれ5色以上の色から選べるのもポイントです。
ちょっと人とは違う、尚且つ風に強い折り畳み傘を選びたいなら、センズがおすすめです。
素材 | スーパーストロングアルミニウム製 |
骨 | 8本 |
傘の直径 | オリジナル 90cmx87cm マニュアル 91cmx91cm |
収納時のサイズ | オリジナル 記載なし マニュアル 記載なし |
耐風性能 | オリジナル 27m/s マニュアル 22m/s |
重さ | オリジナル 440g マニュアル 322g |
amazon価格 | オリジナル 11,660円 マニュアル 8,778円 |
※価格は調査時のもの。参考までにご覧下さい。
小宮商店 折り畳み傘
小宮商店は昭和5年から続く洋傘専門店。そう聞くだけでなんとなく安心感を感じます。この傘は8本骨と一見普通の作りに見えますが、新耐風構造として「おちょこになってもボタンで閉じれば元通りになる構造」が採用されています。これならもう、風も怖くないかも?
素材もグラスファイバー製で頑丈。直径は100cmを切る程度と小さめになるので、ここが好みの分かれ目になりそうです。しかし3,000円を切る価格で、信頼企業の製品。これはかなりオススメです。
素材 | グラスファイバー製 |
骨 | 8本 |
傘の直径 | 98cm |
収納時のサイズ | 28.5cm |
耐風構造 | あり |
重さ | 330g |
amazon価格 | 2,750円 |
※価格は調査時のもの。参考までにご覧下さい。
Agedate 折りたたみ傘(逆さ傘)
こちらは「逆さ傘」という構造のもの。畳んだときには濡れた表面が内側に来るため、置いたときや電車にのったときに周囲を濡らさないという配慮の行き届いた構造。
その構造ゆえ、風にあおられておちょこになったときも「そもそもそう畳むもの」なのでノーダメージ。耐風性にもすぐれた折り畳み傘だといえます。
素材にアルミが使われている点は、今回調べた基準に照らすと「弱め」と言わざるを得ませんが、12本の多間傘というのはポイントが高いところ。そもそも逆さ傘なので、素材がアルミニウムでも問題なさそうです。風に強い折り畳み傘を選ぶなら、これも選択肢に入るでしょう。
素材 | アルミ、グラスファイバー製 |
骨 | 12本 |
傘の直径 | 105cm |
収納時のサイズ | 33cm |
耐風構造 | あり |
重さ | 437g |
amazon価格 | 2,219円 |
※価格は調査時のもの。参考までにご覧下さい。
風に強い折り畳み傘、やはりバランスが命
風に強い折り畳み傘を調査しましたが、素材がアレだとか、骨の本数がコレだとか、そういったことだけでなく全体的な作りやノウハウが重要だという事がわかりました。
だって実際探してみたら、強風対応の傘のほとんどがセオリー無視して独自進化してるんだから。
というわけで、折り畳み傘に関しても技術の進歩は目覚ましいということでした。ぜひお気に入りの一本を見つけてみて下さい。
おすすめは間違いなくtotes titanです。